近年の賃貸オフィス大型化

2015年2月2日

都心に竣工する大型のオフィスビル


近年、東京都心ではオフィスビルの大型化が進んでいます。
東日本大震災の影響で、企業がBCPを重視する傾向が強まってきたところに、歌舞伎座タワー、日本生命大手町ビル、虎ノ門ヒルズ等の大規模ビルが相次いで都心に竣工していることも相まって、老朽化してきたビルから耐震性や防災性に優れた新築大型ビルへの企業の移転が目立っています。
代表的なところでは、キリングループの中野セントラルパークサウスへの移転やブリヂストンの東京スクエアガーデンへの移転などが挙げられるでしょう。
汐留や日本橋など、近年、都市部の再開発も相次いでおり、それに伴った移転も見られています。
また、今まで開発のリスクと建築規制によって、都心部のオフィスビルの規模が規制されていましたが、規制緩和と不動産投資への拡大により、これらが緩められたことも大規模ビルの相次ぐ竣工の一因となっていると言えるでしょう。

企業がオフィスビルに求めるもの


さらに、企業側のオフィスビルに対する要求に変化が生じてきていることも、オフィスビル大型化の要因の一つだと考えられています。
以前よりも、オフィスビルに機能性を求める傾向が強くなっており、前述した耐震性、防災性に加え、デザイン、視認性、省エネ性能、共用スペースの設備、空調設備等を重視する企業が増えてきている事実があります。
上記のような最新設備を備えたビルであり、かつ、天井高で1フロアの床面積を大きく確保できる大規模ビルに入居を希望する企業が増加している為、大型ビルへの需要自体が高まっているのです。
2014年以降も、大規模ビルの開発は続くことが見込まれており、ヤフーが赤坂の再開発地区に移転する予定であるほか、楽天も、やはり再開発が進んでいる二子玉川エリアに移転が決まっているようです。
企業側の耐震性、防災性などのBCP重要視の傾向や機能性の高い新築大型ビルを望む風潮は、今後も続くと予想されることから、企業の大型ビルへの本社移転の動きは止まらないでしょう。

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